瀬田北公民館事業「自然体験」講師:土屋先生 に参加してきました。

総合学習の一環で、「龍谷の森」に入り、木を切って道や階段つくる体験学習を授業の中で取り組んでいます。指導は「おおつ環境フォーラム」のNさん、Fさん、里山ORC土屋先生によって行なわれました。また、公民館事業として親子で「龍谷の森」での体験活動を行いました。山や森林の専門家である大学教員より森について話を聞きながらの自然観察はとても充実した時間となりました。森の道作りや間伐材のブンブンごまつくりなども「おおつ環境フォーラム」の指導の下で行いました。

息子さん3年生と参加したお父さんが、「息子がこんなにのこぎりを上手く使ったり、集中して作業するにビックリした。自分のつくった階段が出来たということに喜んでいます。
また来ます。」と、話してくださいました。

太神山不動寺大会式

太神山不動寺は、貞観元年(859年)、円珍によって開かれた天台宗のお寺。大護摩供の奉納「太神山不動寺大会式」を見学しました。

巨大な岩肌にそびえ立つ本堂を前に古来から続く儀式が行われる様子は圧巻です。古代からの石への信仰を思わせる神聖な場所であり、山の神さまとして地元とのつながりも強く、深い信仰を集めているのを感じられました。

精進料理をよばれました。
かやくご飯、とろろと麩のお吸い物、サツマイモのたいたん、ふきのたいたん、いんげん胡麻和え、みょうが・しめじ・ゆずの酢の物でした。

福家住職の案内で、総代である田上森町の方を紹介いただきました。
この方々に聞くと太神山の入会地について聞き取りが出来るであろうとのこと。
太神山は田上羽栗町、田上森町、上田上堂町の3ヶ村で生産森林組合がつられているそうです。

金沢大学と龍谷大学の交流、見識を深めるために金沢大学角間(かくま)の森にて研修会が開かれました。

金沢大学周辺の角間丘陵地は市街地に隣接し、昔から市民に身近な里山として親しまれています。この恵まれた自然環境を大学の教育研究フィールドとして利用するだけでなく、「角間の里山自然学校」として広く市民の学習活動の場として開放し、これを活用した様々な学習プログラムを進めています。また、「龍谷の森」里山保全の会との交流会なども行っています。「龍谷の森」へも月1回金沢大学の研究者が訪れ、龍谷の森と角間の森のキノコや菌類の比較調査などを行なっています。

金沢大学とは、今年12月朝日新聞主催のシンポジウム「朝日パートナーズシンポジウム」を共催で行うことになっています。研修では、角間の森の活動について、シンポジウムについての進め方など話し合われました。

能登の抱える里山事情と、滋賀大津の抱える里山事情は全く違い、その点がそれぞれの「大学の森」を通してどう取り組んでいるか、活動においても考えおいても違いがみられました。とても興味深いです。

フィールドワーク演習

geniusloci2005-08-01


湖西の比叡山の麓に仰木という歴史ある農村集落があります。
その集落に隣接して昭和50年頃から開発されたニュータウン「仰木の里」の中に成安造形大学という滋賀で唯一の芸術大学があります。私の母校です。

今回、学生時より仰木集落をフィールドワークし、集落の成り立ちや、祭礼行事と村の暮らしとの関係を集落に密着し中に入りながら聞き取りなども行っている事もあり、7月28日〜30日に成安造形大学住環境デザインクラス「フィールドワーク演習」の授業にスタッフとして参加してきました。

将来、建築や都市計画、まちづくり、プロダクトデザイン、ランドスケープデザインなど場所や景観という責任ある仕事に関わる学生達が、フィールドワークを通して、「場所」から様々なものを読みとり、そして造形や見識を深めて、言葉や形を導き出していく。その手法の入門編という授業。
1日目:午前レクチャー 午後全員でフィールドワーク
2日目:午前グループ毎にフィールドワーク 
    字ごとに別れ、聞き取りフィールドワーク、ディスカッション
    闇のレクチャー「闇の中の仰木をあるく」
    仰木内お寺にて宿泊
3日目:個人フィールドワーク
学生たちが3日間、仰木という普段とは別世界の中で何に出会い、何を聞き、何を感じ、何を思うのか。。。KJ法でまとめていくのが楽しみです。

仰木について
仰木は平成20年に1150年を迎えるという比叡山延暦寺とも深い関係のある歴史や場所の力がある
集落です。20年前ほどに写真家の今森光彦氏がこの地域の棚田を舞台にした写真集「里山物語」が高い評価を受け、海外でも反響が呼びました。その影響で棚田を観光する人が近年増え、里山体験イベントが行われ、また体験教育の場として活用されたりと動きがあります。地元地域では、それに合わせ棚田米、地酒、採れたての地野菜の販売を進めています。今後は、棚田の保全活用、跡継ぎ問題など地域の活性化をどうして行くか考えているという、過渡期にあります。

上田上堂町古文書・文献 調査

geniusloci2005-06-21

上田上堂町古文書・文献 調査に、三阪先生、RAのTさん、龍谷の森の鳥類調査をされているSさん、Yさんと参加してきました。

午前:
滋賀県立図書館にて 古地図、絵図、文献等検索作業。
3つの田上にまつわる絵図をみつけました。
・田上不動奥山論書立合改絵図
・大江村水所田地普請廉絵図
栗太郡田上牧之庄6ヶ村と志津3ヶ村山論立合絵図写

午後:
上田上堂町 若宮八幡神社にて古文書調査
堂町のNさんの協力があり、若宮八幡神社総代の方を紹介いただき、
立会いの下古文書を開けました。
総代のお話によると、何を書いているのか分からないものも多く、この機会に調べてもらえるのなら協力する、との心強いお言葉。
三阪先生により文献・古文書等の撮影、聞き取りもおこなわれました。

上田上・田上地域では、大戸川の氾濫により集落が流され、多くの古文書が無くなっています。堂町にあるものも、集落移転後の1802年以降のものだと思われます。

上田上大鳥居町 

geniusloci2005-06-20

先日の6月18日の保全の会の例会の参加後、鳥類の専門家である須川先生の紹介で、上田上大鳥居のお住まいのSさん宅にお話を聞きに行きました。途中、先日大日山に行った際に見つけた鳥の巣がカワウのものかどうかを調べに行きました。結果はカワウではなく、青鷺の巣だとわかりました。

上田上大鳥居町は大戸川ダム建設のため集落ごと移転された地域。
現在、ダム問題が問われる中、時代に振り回される状況でもあり、注目してました。お話を伺ったSさんは、もともと大鳥居の方ではなくお話も客観的な視点で、昔の大鳥居の環境や暮らしがどんなに素朴でかつ豊かであったかを聞かせていただきました。
須川先生とSさんとの出会いがとても印象的でした。
鳥の調査として、大鳥居集落をみて歩いておられた須川先生に、Sさんが何をしているのと声をかけられお話していると、須川先生の手にしている野鳥の図鑑をSさんは私も持ってるわよと。その当時まだ日本では翻訳されていなかったその図鑑をなぜこの山奥の主婦が持ってるのか!?と驚き興味を持った須川先生。。。それから長いお付き合いが生まれ、近くにきたらお茶する関係になったそうです。

須川先生の絵本 
ゆりかもめ』著:石部虎二、監修:須川恒(福音館書店/1998年4月)
オススメ図鑑「鳥類」
・『野鳥図鑑』(福音館書店
・『フィールドガイド日本の野鳥』(日本野鳥の会
Sさんオススメ本
白洲正子『かくれ里』『近江山河抄』

「龍谷の森」保全の会の例会に参加

龍谷の森」保全の会の例会が、龍谷大学瀬田学舎「龍谷の森」で行われました。

龍谷の森」保全の会は、龍谷大学瀬田学舎隣接地保全の会が主催して、市民の方々や学生たちと共に「龍谷の森」の保全活動をしている中で、参加者の方々から、会員制の組織をつくってほしいという声によって、2003年7月結成しました。
 瀬田丘陵をよく知るためのフィールドワークや、研究者・学生との協働での里山保全の作業など、「龍谷の森」を拠点に活動されています。

 また、その活動を支える会員の皆さんの多くは「おおつ環境フォーラム:里山保全プロジェクト」にも入られています。
 このプロジェクトは、大津の素晴らしい環境を子供たちに引き継いでいくために、自主的、主体的に学習会ワークショップ等の開催、情報交換、活動交流などを市民・事業者・行政のパートナーシップで活動を進めている「おおつ環境フォーラム」のプロジェクトの一つとして、里山保全活動を行っています。「龍谷の森」の取り組みにも専門家として参加してくださっています。
       

また、龍谷大学生で結成された里山サークル「きのっ子」のメンバーに出会いました。彼ら「きのっ子」は授業などで瀬田キャンパスの「龍谷の森」に訪れた学生の中から、学生から積極的に里山、自然に触れ合っていこうという思いが生まれて2003年1月に結成されたサークルです。現在メンバーは龍谷大学の学生・院生計11名。土日を中心に「龍谷の森」保全活動や4大学交流、またいろんな地域に足を運び活発に活動しています。


いろんなつながりの中で里山が利活用されていく。
その動きが、この龍谷の森では起こっています。