竈のある旧家

geniusloci2005-06-16

 堂町の南部さん宅におじゃまして二度目の聞き取りを行った。
 今日は、南部さんが子どもの頃にこの地域の川や池の様子はどうであったか、そこでどんな遊びをして、どんな生きものと出会っていたかというお話を聞かせていただいた。子供の時の南部さんは、毎日大戸川に繰り出し、「もんどり」や「夜漬け」と言われる仕掛けでナマズやウナギを採って遊んでいたそうだ。ぜひ、一度実際にやってみたい。
 南部さんは、懐かしそうに目を細め、次々と溢れ出すお話はどれも生き生きと鮮明にその頃の情景を私に伝えてくれました。
 
 そして、その後、堂町内に竈(かまど)が残る旧家の見学もしました。
ご主人、奥さまにもお話をうかがうことが出来ました。今、現存する竈は2,3代目のもので元は5つの釜口があるとても大きなものだったそうです。「人寄り」があるたびに大きな鍋に湯を沸かし、モチ米を蒸し、お餅をついてもてなしたそうです。大屋根の家屋の2階では、昔は蚕を飼い、芝や干草などを収納して、一階の玄関口には牛が一つ屋根の下一緒に家族として扱い、飼われていたそうです。
 屋敷の敷地は約300坪。その中には大きな蔵や、離れ、井戸、農業小屋、庭などがあり、無造作に置かれた農業道具や民具に興味津々の私達に丁寧にお話して下さいました。

とても充実した聞き取りでした。